長井義紀一覧

細部の納まり

細部の納まりひとつで印象が変わってしまう。
タイルの納まり
最近は輸入タイルが多くサイズも大判なのは良いと思っていて、良く使っている。
平場ならば問題はないが、階段などの段差部分は注意が必要だ。このような輸入タイルには、段鼻タイルがない。
ほとんどの住宅の納まりは、単純に蹴上げ部分と踏み面部分にそのまま張り上げてしまうため、タイルの小口が露見し安っぽく見えてしまう。
そもそもタイル張りの納まりを知らないか、面倒だから手を抜く。

白の家では
段鼻タイルの代わりにスチールアングルで見切るとともに、蹴込みを大きく取ってシャープで美しい納まりにしている。

階段の納まり

通気工法の基礎水切りと基礎の取り合いも少しの工夫で美しい姿になる。
アルミアングルを上下に通し、スリット部分を通気口にする。外壁と基礎立ち上がりは同面で納めることができる。

外壁 通気スリット部分


外壁と基礎は同面


神宮

一昨年から伊勢に参拝している。
何度行っても、神宮の空気感は清々しく感じられる。
ご正殿は、内宮、外宮ともにほとんどその姿を見ることはできないが、
木々の間からわずかに鰹木と千木は見ることができる。
今年も気持ちを清め、お詣りしてきた。

内宮宇治橋鳥居


早朝の空気は張り詰めているが、気持ちは清々しい。

外宮 神楽殿脇の木塀


つい、建築的な部分に目がいってしまう。
木材の木口を保護するように雨樋が設置されている。

外宮 九条殿の軒先


垂木から野地板が浮いて見える。

昨年から第63回式年遷宮の催事が行われていて、昨年古殿地だった名称が御敷地に変わっていた。
着々と式年遷宮に向けて進行しているようです。



ストラクチャー

継続的に事務所の設計もしている。
木造と言う訳にもいかないので、必然的に鉄骨造になる。
現場監理での一枚。

鉄骨の骨組みが完了した時の写真
3m片持ちの庇が、思いのほか迫力がある。
溶融亜鉛めっき処理の質感は好きだが。
コストが許せば、リン酸処理までしたいところだ。
3月には竣工する。

ストラクチャー



宿河原の家

今日は、宿河原の家の引渡でした。
広いバルコニーをL型に展開しています。

南バルコニー

L型に繋がるバルコニー空間

軒下空間として、室内との繋がりもった一体的な外部空間になりました。

光が透過する階段

日常の中に、季節の移り変わりや、1日の時の移ろいを空間に落とし込むことで、豊かな暮らしに繋がると考えています。


白の家

白の家

東外観


独立2世帯住宅

構想から5年かかりました。
道路斜線や高度斜線を、ブロックで構成することでクリアしました。

理想型を追い求めるも、コストオーバーで断念せざるを得なかったり。
解体工事が、思いのほか費用がかかったり。
元々の地盤改良が不良だったり。
本当に、いろんなことがありました。

アイディアの半分も実現できませんでしたが、
要らぬ負担を強いることなく、次の世代に引き継ぐことはできました。


性能で空間を語れるか

30年近くにわたって住んできたわが家は、今時の省エネ住宅を完全無視したような内外コンクリート打ち放しの住宅で、夏暑く、冬寒い家だ。好きでそうしたのだから後悔はしていない。しかし、それに巻き込まれた家族は大変だったと思う。
次世代に残す住まいは、そうもいかないだろう。
そんな戦うような家に住んできた身としては、断熱性の高い住宅というのがどのくらい快適?なのか。
体感として経験していないから、わからない。少なくとも、ウチよりは数段住みやすいに違いない。
断熱性や、気密性を高々と歌うつもりなどまったくないが、法律で縛られては無視するわけにもいかない。

可変透湿気密シート

断熱材は、もっともコストパフォーマンスの良い、現場発泡ウレタンA種3だ。
当然室内側には内部結露を抑制するために、防湿シートが必要になる。
このシートは夏冬対応の可変透湿性能を持っている。
本当にこの通りの性能なのかは、計算でしか確認できない。
この住宅は、断熱等級5の性能評価を申請取得している。
コストバランスを考えての選択だ。

当然耐震性も重要だ。法律だけ守れば良いわけではない。どんな建物でも構造設計は必要なのだ。4号特例など関係なく、今まですべてそのように設計してきた。
ほとんどの人が、一生掛けてローンを組んでやっと実現するような住まいが、たった1度の大地震で住めなくなったり、まして倒壊など論外だ。
プランと開口部の検証を重ね、結果性能評価で耐震等級2とした。

しかし。
このような性能は、つくるための指標であって、
空間のおもしろさや住宅の魅力を表すものではない。

そんなところばかりを見て、本質的な部分を見ない(あるいは見ることができない)と、ろくな建築(住宅に言い変えても良い)はできないだろう。

建築は、空間的な魅力こそが本質だ。



再生

令和6年も明けてから半年過ぎてしまいました。
サボり癖が付いてしまうと、更新していなくてもあまり気にもしなくなりますね。

でも、仕事はしてますよ。(笑)

いろいろと考えることもあり、住宅の設計へのスタンスも進化させています。

建築士の使命は、人命や財産を守ること。

これが根底にないと、どんなに素敵に見える家を建てても意味が無いです。

あなたの家は、本当に安全ですか?

基礎