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街歩き(ソウルー北村)

以前投稿したSongwon Art Centerの近くの路地を入ると、ちょっと日本的な佇まいの住宅(だと思います。)があります。

北村の路地


奥のモダンな方ではなくて、手前の木造建築です。よく見たらこれS造みたいですね(^_^;

軒先とケラバ


下見板張りの外壁ですが、部分的に型鋼が使われています。
軒先やケラバにも型鋼。

フェンス


この塀の質感も存在感がありますね。
ボーダーにはスレート(だと思う)を入れ込んでいて、基壇はエントランスの設えにつながっています。

門扉


スチール門扉


エントランスは、スチールと板張りの門扉ですね。
建物の下見板の要素を入れ込んで、スチールフレームでフォルムを締めています。
ディテールも良く考えてありますね。
前面の道路は、日本と同じような4m程の道路です。
道路は奥に向かって傾斜していますが、道路面とフェンスの基壇の足元の処理も良いですね。
こう言うの好きです。(道路のIRBはいただけない色だね。せっかく良い建物なのに。)

道路斜面の納まり


基壇の水平ラインを崩したくなかったのでしょうね。下端ラインを通すために、スチールのボーダーを面落ちさせて納めています。
奥のモダン建築も、同じようなスチールの使い方がされていて、この木造建築鉄骨造建築とは庭でつながっているのではないかと思います。
どうもアートセンターギャラリーの様なのですが・・・。
これもまた、入れないWW・・・どうなってる?


多摩平の家

多摩平の家 写真©齊藤貞幸


竣工後慌ただしくて、なかなか掲載できなかった多摩平の家ですが、HPにアップしました。
家族の繋がりを大切にする建築主の想いを空間として表現しました。
ファミリールームにレベル差をつけると共に,吹抜けを介して2階のフリースペースと連続性を持たせることで,場の距離感を縮めようと考えました。
すべての居室は、2面開口となるように東西端部をくり抜いて北側の子供室への採光や通風が取れるように工夫しています。
2階のバルコニーは、L型に回し込むことで内部空間との一体感や回遊性を持たせた楽しい空間になっています。

エレメントを極限まで隠すことによって、モノリシックな室内空間になるようにしています。
ともすると、破綻してしまうぎりぎりのディテールを、高い技術を持った作り手によって実現しています。

多摩平の家
引き込み戸


建具枠と仕上げの散り


多摩平の家


足元のデザイン

以前「足元を締めよ」という記事を投稿しましたが、これが完成形の写真です。
ここは杉板張りの部分ですが、他にも左官塗りの部分も同様に納めています。
床面と杉板とのクリアランスは30mm。

外壁と基礎の段差をなくすディテール


アルミアングルを2段に通して、スリット部分を通気口にしています。
水切りとしては機能は劣るわけですが、基礎部分の杉板の塗装は2回塗としたり、庇を深くして雨濡れを少なくしています。
既製品の無骨な通気水切りが回ってしまったり、基礎部分が別の仕上げになってしまったり、普通に行われていることなのですが。。。
そういう細かい部分のデザインをどのようにするかで、建築の印象を大きく決めてしまいます。
特に木造の場合は、注意する必要があると考えています。