建築と景観

美しい建築だなと思う。きっと自然と人間の行動によって形成された視覚的な環境とひと繋がりになっているからだ。

竹中技術研究所


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建築の「立面」が、単なる間取り決定の産物では景観は良くなるはずもない。
まして、都市部においては敷地規模も狭くなり、境界ぎりぎりに建てられるわけだから、間取りや経済性だけの結果が立面であるような建築は景観に混乱を生み出す。
住宅で言えば、確かに私的なもので私財でつくられるわけだから、思うようにしても良いのだけれど、もう少し私的かつ社会共有の財産として景観を良くするような視点を持たないとだめだと思う。
グローバル化の波にのまれ、物質と価格だけの指標でつくられたものに、魂が存在するはずもない。
だからこそ、日本の精神的伝統や文化という、皆がおそらく潜在的に持っているであろうDNAを呼び起こす必要があるのかも知れない。